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2017年7月30日付けのしんぶん「赤旗」に市民連合わかやま・くまのの活動が大きく記事として掲載されました。
市民連合わかやま・くまののFBには書き起こし文も掲載されましたので、転載させて頂きます。
【見出し】
ゆるく楽しく/安倍政治変えたい/「市民連合わかやま・くまの」
【本文】
「保守王国」といわれる和歌山県。都会とは違い、住んでいる人の顔がほとんどわかるような地域で、「政治の流れを変えたい」と行動する小さな「市民連合」があります。熊野三山でも有名な紀伊半島の南東部、和歌山県東牟婁(ひがしむろ)郡と新宮市で活動する「市民連合わかやま・くまの」(わかくま)を訪ねました。
23日、北山村にある「道の駅」前で、女性3人の声が聞こえてきます。「おーい。ちょっとシール貼ってみてよ」。椅子に座りながら、楽しそうに呼びかけています。周りには「安倍首相の支持率調査」のシールボード、「あなたの声を聞かせてください」と書かれたプラカード、鮮やかな色の旗。工夫を凝らしたさまざまなグッズがあります。
この行動は、わかくまの「ほのぼのアクション」です。「手をふると、たまに車を運転している人と目が合うんだ。面白いよねえ」。那智勝浦町にすむ浦征代さん(76)が語ります。「できるときに、いろんな場所でやっているんだよ」
人が通らないときも珍しくありませんが、ねらいは野党がいる風景を日常化することです。衆院選における選挙区は「和歌山3区」。県内面積のおよそ8割を占め、自民党の二階俊博氏の地盤です。県選出の衆参5人の国会議員のうち4人が自民党です。
そうした地域であると同時に、広大な過疎地がある場所です。どうやって声を届けるか。事務局を務める岡正典さん(66)が「ほのぼのアクション」を考案しました。「私たちは、ほとんどが高齢者です。都会でニュースになっているようなデモや街宣は体力的にできません。無理するのではなく、自分たちのありのままを出していこうと話しあいました」
「大切にしていることはゆるく、楽しく、無理しないことなの」。そう教えてくれたのは、うちわを車道に向かって振る、新宮市の植村美穂子さん(68)です。「続けていくことが大事なのよ」とも。気温が高かったこの日は、予定していた時間を少し早めて終了。みんなで涼み、ご飯を食べにいきました。
わかくまは、地域で長く憲法を守る運動や毎週金曜日の反原発行動に取り組んでいる人たちが中心です。
7月9日に全国各地で行われた「安部政権に退陣を求める緊急デモ」に、「#0709SHINGU」として連帯を表明。インターネット上のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)、ツイッターに投稿すると、「ほんとに尊敬する行為だ」「いい仲間が集まっているんだろうね」など、多くのコメントや反響が寄せられました。
主にツイッターやホームページを運営しているのは、事務局の岡さん。安倍政権による政治に危機感を持ち、昨年の参院選から政治に関わるようになりました。「この政治を許していたら、国はもちろん私たちが住む地方が壊れてしまうと感じました」。自分でわかくまの事務所を調べ、ドアを叩きました。
SNSを活用するようになったのも、昨年の参院選での経験だと岡さんは語ります。「野党統一候補の由良登信さん(無所属)を応援するなかで、相互に意見交換ができ、若い人にも声が届いていた。大切さを実感しました」。今年に入ってから、手探りで使い始めました。
メンバーの多くはスーマートホンなどを利用しておらず、行動に反響があったことを知りません。23日に行われたわかくまの会議で、岡さんが紙にツイッターでのコメントを印刷してメンバーに配布。「SNSとは何か」から丁寧に説明すると、メンバーは喜んで目を通していました。
那智勝浦町の山田浩美さん(78)は、「うれしい。話題になっているとは知りませんでした。地元でずっと当たり前のように続けてきたことだから、全国の人から反応があるなんて。みんなで頑張って安倍政権を退陣に追い込み、そして政治を変えたい」と語りました。
わかくまの活動には、日本共産党の那智勝浦町議、津本芳光さん(70)も積極的に参加しています。60歳まで大阪の中学校で体育教師。退職後、地元に戻り、67歳で町議になりました。「生まれた町へのご奉公だよ」と、笑顔を見せます。「町の将来も考えると、いま大きく政治を変えないといけません。共同を広げるために頑張りたい」